逗子駅
徒歩10分
桜の花びらが散り、学校では新学期が始まって間もないこの季節に教員だった頃の家庭訪問を想い出しています。
僕は40年近く前、鹿児島県大隅半島の垂水市で小学校の教師をしていました。新学期がスタートした学校内では、身体測定や学級委員・係活動などの選出したりと新学期ならではの活動があります。それらが終わって今度は「児童の家庭環境把握」目的での家庭訪問がありました。期間中は短縮授業で下校時間も早くなり子供たちはルンルン気分だったような。
今どき家庭訪問なんぞあるんかい?と…最近の事情はわかりませんが、当時は働いているお母さんやお父さんも仕事をその日だけ休んででも家庭訪問に備えたものでした。 「お茶菓子何にしようか」「先生は何が好きかねぇ」みたいな親子の会話がどこの家からも聞こえてきそうなこの時期でした。
僕は元々人が好きなので、初対面でも誰とでも楽しく話ができるタイプなのでむしろ家庭訪問大好きでした😄 学校って普段なんとなくかた苦しい窮屈な場所だったのでその学校を任務で飛び出していくわけだから嬉しかったです。
家が新しいか古いかは別として殆どのご家庭が綺麗に片付づいていて「まあ先生初めまして。うちの○○がお世話になります。(*- -)ペコリ」みたいにご挨拶されて「どうぞお上がりください。汚いところですけど」(いや、めっちゃ綺麗やん)
どこのお宅でも必ずお茶が出されます。会話を滑らせるためにもお茶いただきます。そうすると一日5∼6件回った頃には膀胱が破裂しそうになっていて「すみません
トイレお借りしてもいいですか?」ってなってました(>_<)
当時の垂水市は、まだ浄化設備が不十分でポットン便所のご家庭も多くて…それぞれに生活水準も違う家庭訪問って、なんか、教員って図々しいんじゃない?…と、自分もやってるくせにそんな感情も併せ持っていたものです。
中には両親が離婚して父親と娘、母親と子供二人とか、兄弟は3人いるのに両親とも身体が不自由だったり高齢などの理由で生活が貧しい家庭などありました。今で言う「ヤングケアラー」のような境遇の子も何人かいたように記憶しています。その光景に出会う度に胸が締め付けられる思いでした。
こんな家庭訪問を経験して思うのは…賛否両論あるにせよ、児童把握・児童理解の意味で僕は「家庭訪問あった方が良い派」です。大切なのは教師側がその意味づけで、そこで得た情報を学校内での教育にどう活かすかということだと思うんです。
ちなみに僕は当時、勤務校がある地域内に一軒家を借りて家族4人で住んでいたので、担任したクラス全員の子ども達を「僕の家にも家庭訪問においでよ」と誘ってみたことがありました。 ある日曜日…クラス全員来ましたね。2歳の娘がそれはもう大喜びではしゃいでいました。子どもたちも普段着で庭と部屋の中を駆け回ったり妻とも会話したり娘と遊んだりして楽しい時間があっという間に過ぎたのを覚えています。
新緑が眩しい…花壇にチューリップの花が咲くこの季節に懐かしい想い出が蘇ってきました。
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